知っておきたい紙器パッケージの種類と特徴[サック箱編①]では、サック箱の基本について触れましたが、
このシリーズでは普段あまり見かけない、一風変わった面白い形のパッケージ（紙箱）にフォーカスを当てて紹介していきたいと思います。

三角柱サック箱

サック箱で三角柱の箱を作ることができます。
見た目もショートケーキのようで可愛いですよね。
バレンタインやハロウィン、クリスマスなど、いろいろなイベントに使えて、和菓子、洋菓子、小物類などのギフト用パッケージとして合わせやすい形状です。

展開図例

 

三角形の筒状にするため特殊な展開形状になっています。
展開図内の赤い太線を中央に折り込んで、糊貼りしてサック形状にします。
左の太い罫線は面の中心で折られることになりますが、箱を起こすと再び平らな面になります。
このような折り罫線は「捨て罫」とも呼ばれ、サックマシンを使用するときには必要です。
もちろんサック貼りでなくても三角形の箱を作ることはできますが、ロットが多くコストを抑えたい場合にはこの形状がお勧めです。
ただし、知っておきたい紙器パッケージの種類と特徴[サック箱編①]の「サック箱の種類とメリット・デメリット」でも述べておりますが、極端に背の低いものや底面と高さのバランスが悪い設定など、機械でのサック貼りができない場合がありますのでご注意ください。

組立てイメージ

具体的な組立方は以下の動画をご覧ください。

 

アレンジ例1

こちらは三角のフタの一辺を円形にしてサークル状に配置した例です。まるでホールケーキのようですね。
展開図の第2面にフラップをつけて、第3面のフタに設けた部分差込みの突起を差して隙間を目立たなくしています。
また、箱の中心角を60°にして設計していますので、6個並べればホールケーキができあがります。
全部そろえて一つのデザインになるようなパッケージも面白いかもしれません。
他にも、一辺を丸めずに直線にして並べれば六角形になります。
これを六角形の内箱に配置すれば・・・なんて思いをめぐらせればイメージが広がりますよね。

アレンジ例2

二つ目のアレンジは、フタの面が正三角形で、高さのある三角柱サック箱です。
例えば、瓶や缶などの円筒形のものや、詰め替えシャンプーのような軟包装容器などにも使用できます。
フラップの形状的にフタが開きやすいため、差し込みロックをつけています。
また、輸送時などで四角い箱に収納する場合、箱の中にデッドスペースができてしまうことがありますので注意しましょう。
一方、見た目がスタイリッシュですっきりした印象なので、贈答品のパッケージとして用いれば、ユーザーの方にも喜んでいただけるのではないでしょうか。

まとめ

単品でもセットでも使える三角柱サック箱。
フタの形状を変えたり台紙を追加したり、いろいろなアレンジが可能なのでデザインの幅も広がります。
また、内容物が三角形であれば輸送効率も向上し、コストダウンも期待できます。
デメリットとしては側面の捨て罫線が、グラフィックデザインに少し影響するところでしょうか。
もしお気に入りの形状でデザインにお困りごとがございましたら、是非お手伝いさせていただきます。
ご遠慮なく弊社にお問い合わせください！

世の中には面白い・かっこいい・可愛いパッケージがまだまだたくさんあります。
本シリーズではそのような紙器パッケージを今後も紹介していきたいと思いますので、是非ご参考になさってください！

 

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